記事の要点: 蚕室のエラボトックスは、ボツリヌストキシンで**咬筋(エラの筋肉)の動きを一時的に抑え、ボリュームを減らす**施術で、研究では施術後4週ごろから下顔面の体積の減少が確認されました。 ただし、エラが張って見える原因が筋肉ではなく骨格や脂肪にある場合は、ボトックスだけでは期待した変化を感じにくいことがあるため、施術前の原因チェックが大切です。
エラボトックスはどんな仕組みでフェイスラインをすっきりさせるの?
エラボトックスは、ボツリヌストキシン製剤を使って、顔の両サイドにある咬筋(こうきん)のボリュームを減らす施術です。咬筋は食べ物を噛んだり、歯を食いしばったりするときに使う筋肉で、ここが発達しているとエラが張って見えやすくなるんですよね。
ボトックスが筋肉に伝わる神経の信号を一時的に抑えると、筋肉の動きが少なくなって、時間とともにボリュームも減っていく可能性があります。簡単にいうと、頑張りすぎて発達した顎の筋肉をお休みさせて、フェイスラインがすっきり見えるようサポートする仕組みなんです。
では、誰にでも同じ位置に同じ量を打てばいいのでしょうか?実はそうではなくて、咬筋の発達の仕方や厚みは人によって違うため、施術する位置や用量も変わってきます。同じ「エラが気になる」というお悩みでも、どの部分の筋肉が発達しているかによって必要な施術範囲が違ってくるんですね。
そのため私は、蚕室でエラボトックスを行う際、決まった位置に同じ量を注入するのではなく、まず歯をぐっと噛みしめたときに咬筋がどこで、どのくらい盛り上がるかを確認してから、施術範囲と用量を決めています。
エラボトックスで、実際に顔のボリュームはどのくらい減るの?
今回ご紹介する研究では、健康な成人24名を対象に、左右の咬筋にそれぞれ25ユニット、合計50ユニットのエラボトックスを注入しました。その後12週間にわたり、3D顔面スキャナーで下顔面の体積変化を確認しています。
結果を見ると、4週目から顔のボリュームが減り始め、12週目には約13.5cc減少していることが確認されました。3つの時点すべてで、施術前と比べて統計的に有意な減少が見られた一方で、4週・8週・12週の間の差は統計的に有意ではありませんでした。
つまり、施術後1か月ごろから変化が確認でき、12週まで減少した状態が保たれる傾向が見られたということですね。
グラフの青い部分が、フェイスラインに対する満足度の変化です。参加者が評価したフェイスラインの満足度も、100点満点で施術前の34点から12週後には66点へと高まりました。
施術前と比べた下顔面の体積変化
確認時期 | 下顔面の体積変化 |
|---|---|
4週 | 約10.5cc減少 |
8週 | 約7.6cc減少 |
12週 | 約13.5cc減少 |
💡 変化は施術後1か月ごろから確認でき、12週まで減少した状態が保たれる傾向が見られました(研究結果の一例で、効果には個人差があります)。
エラボトックスの前に、いちばん先に確認しておきたいことは?
エラボトックスの前にまず確認したいのは、エラが張って見える原因が本当に筋肉なのかという点です。論文でも、エラボトックスは噛む筋肉である咬筋の動きを一時的に抑えてボリュームを減らす仕組みだと説明されています。
エラが張って見える原因が筋肉ではなく、顎の骨格構造や脂肪にある場合は、ボトックスだけでは望む変化を期待しにくいことがあります。同じエラ張りでも、原因が筋肉なのか、骨なのか、脂肪なのかによって、合う施術方法は変わってくるんですよ。
また、普段から歯ぎしりや食いしばりがある方、顎関節に痛みがある方は、筋肉の大きさだけでなく、顎の機能面の問題も一緒に確認する必要があります。写真でいうと、丸くて黄色い部分が脂肪にあたります。
私も施術前には、次のような点を先にチェックしています。
奥歯をぐっと噛んだときに、顎の筋肉が硬く盛り上がるかどうか
普段から歯ぎしりや食いしばり、顎関節の痛みがないか
食べ物を噛むときに違和感があったり、顎が疲れやすかったりしないか
以前に施術を受けた場合は、いつ、どのような変化があったか
神経筋疾患やアレルギー、妊娠の可能性など、注意が必要な事項がないか
💡 エラが張って見えるというだけで決めず、筋肉の状態と普段の生活習慣まで確認してから施術を検討することが大切です。
よくある質問
エラボトックスの効果はいつごろから感じられますか?
今回ご紹介した研究では、施術後4週ごろから下顔面の体積の減少が確認されました。ただし、筋肉の発達の程度や骨格、施術方法によって変化の現れ方には個人差があります。
エラボトックスを受ければ、必ずフェイスラインがすっきりしますか?
エラが張って見える原因が咬筋の発達にある場合は変化が期待できますが、原因が骨格や脂肪にある場合は、ボトックスだけでは満足のいく変化を感じにくいことがあります。そのため、施術前に原因を確認することが大切です。
エラボトックスの施術位置や用量は、みんな同じですか?
いいえ、咬筋の発達の仕方や厚みは人によって異なるため、施術位置や用量も変わる可能性があります。歯を噛みしめたときに筋肉がどこで、どのくらい盛り上がるかを確認したうえで決めることが一般的です。
歯ぎしりや顎関節の痛みがあっても、エラボトックスは受けられますか?
歯ぎしりや食いしばり、顎関節の痛みがある場合は、筋肉の大きさだけでなく顎の機能面の問題も一緒に確認する必要があります。施術を検討する際は、現在の症状を事前にしっかりお伝えください。
エラボトックスの前に、確認しておくべき注意事項はありますか?
神経筋疾患やアレルギー、妊娠の可能性、以前の施術歴などは、事前に確認しておきたい項目です。体調や既往歴を診察時にお伝えいただくことで、より安心して施術を検討できます。